公表権
公表権
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/10 07:42 UTC 版)
「著作権法 (フランス)」の記事における「公表権」の解説
公表権は判例で認められてきた保護内容を、1957年の法改正時に明文化している。公表権に関する代表的な判例として、1900年の破毀院(フランスの最高裁判所)による「ウィスラー判決」や、1931年の「カモワン判決」(Camoin v. Carco) が知られている。前者は、アメリカ合衆国出身でイギリスでおもに活躍した画家ジェームズ・マクニール・ウィスラー(ホイッスラーとも綴る)が、完成した作品を契約主に対して引き渡し拒否した事例である。破毀院は、ウィスラーに対して損害賠償は命じたものの、著作権法上の公表権をウィスラーに認め、作品の引き渡し要求は棄却した。また後者は、出来栄えに不満を持った画家シャルル・カモワン(フランス語版、英語版)が切り刻んでゴミ箱に捨てた作品を、ゴミ漁り人がアート収集家に売却して復元されてしまい、11年後の1925年にフランシス・カルコ(フランス語版、英語版)が所有していることが判明した事件である。復元された作品は差し押さえられ、5,000フランを損害賠償として原告カモワンに支払うよう命じられた。
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