兎に角
「兎に角」とは、何事も先延ばしにせず、まずは行動に移すことを促す表現である。古くから日本の言葉として使われており、特に決断を迫られる状況や、物事を進める際に用いられる。また、兎に角という言葉は、具体的な行動を指すものではなく、行動の優先順位や速度を示す抽象的な表現である。このため、具体的な行動を伴わない場合でも、意志決定のスピードを示すために用いられることがある。兎に角という言葉は、ネット言葉としても用いられ、特にSNSやブログなどで、物事を急ぐ必要性を表す際に使われることが多い。
兎に角
とに‐かく
[副]
1 他の事柄は別問題としてという気持ちを表す。何はともあれ。いずれにしても。ともかく。「—話すだけ話してみよう」「間に合うかどうか、—行ってみよう」
2 (「…はとにかく」の形で)上の事柄にはかかわらないという気持ちを表す。さておき。ともかく。「結果は—、努力が大切だ」
[補説] 「兎に角」とも当てて書く。
[用法] とにかく・なにしろ——「彼はとにかく(なにしろ)まじめな人だから」「このごろ、とにかく(なにしろ)忙しくってね」のように、取り上げた事柄をまず強調しようとする意では相通じて用いられる。◇「時間だから、とにかく出発しよう」「とにかく現場を見てください」のように、細かいことはさて置いて、まず行動をという場合は、「とにかく」しか使えない。「私はとにかく、あなたまで行くことはない」のような「…は別として」の意の用法も、「とにかく」に限られる。◇「なにしろ」は「なにしろあの人の言うことだから」「なにしろ暑いので」のように「から」「ので」と結び付いて、その事柄を理由・原因として強調する用法が多い。
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