光学的性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/18 01:55 UTC 版)
球晶を偏光顕微鏡で観察すると×印のような模様が観察できる。(マルタ十字と呼ばれることもある。)特に、クロスニコルで観察すると、さまざまな色が付いた模様となる。 これは、球晶内部にあるラメラが偏光子として働くためである。ラメラは球晶の中心から放射状に並んでおり、ラメラの向きが偏光と平行な箇所は明るく、垂直な箇所は暗く、その中間は角度に応じた明るさとなるためである。このため、球晶が平面上に並んでいる場合、個々の球晶の十字模様は必ず同じ方向を向く。ラメラは複屈折の性質も持つため、偏光顕微鏡をクロスニコルで観察すると、レターデーションにより色が付く:12。着色は、ポリマー種の固有の吸収特性の影響も受ける:81, 。個々の球晶は、発生時期も発生位置もばらばらであり、それぞれが成長していって隣の球晶とぶつかった時点で止まるため、結果として複数の結晶はモザイクのような模様となる。 透明性の高いポリマーの場合、球晶サイズが大きくなるほど、不透明になる場合が多い。逆に、球晶サイズを可視光線の波長以下に抑えることで、透明性を上げることができる:83。
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