偽性低アルドステロン症I型全身型(PHA1B)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 06:47 UTC 版)
「SCNN1G」の記事における「偽性低アルドステロン症I型全身型(PHA1B)」の解説
SCNN1G遺伝子の変異と最も一般的に関係している疾患は偽性低アルドステロン症I型全身型(PHA1B)であり、A. Hanukogluによって常染色体劣性遺伝疾患として最初に特徴づけられた。この疾患の患者はアルドステロンに応答することができないため、血清中には高レベルのアルドステロンが存在するにもかかわらずアルドステロン欠乏症の症状を呈し、重度の塩分喪失による死亡リスクが高い。当初、この疾患はアルドステロンを結合する鉱質コルチコイド受容体(英語版)(NR3C2)の変異によるものであると考えられていた。しかし、11家族の患者のホモ接合性マッピングによって、12p13.1-terと16p12.2-13の2つの遺伝子座と関係した疾患であることが明らかにされた。前者にはSCNN1Aが、後者にはSCNN1BとSCNN1Gがそれぞれ位置している。患者のENaCの遺伝子の配列決定と変異型cDNAの機能発現の結果から、同定された変異がENaCの活性の喪失をもたらすことが確証された。 PHA1Bの患者の大部分では、ホモ接合型変異または複合ヘテロ接合型(英語版)変異が検出される。
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