低軌道衛星を用いたサービス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 22:39 UTC 版)
「衛星電話」の記事における「低軌道衛星を用いたサービス」の解説
携帯電話と変わらない小型の端末で遅延時間の少ない交信を高緯度地域でも可能にするため、多数個の通信衛星からなる低軌道の衛星コンステレーションを利用するものがある。 衛星との見通し距離が1/10以下になると電波損失は1/100になるため、大型になる指向性アンテナを用いなくても通信が成り立つ。反面、1つの衛星から見渡せる地域は狭くなるため、多数個の衛星を衛星間通信により組み合わせて使用する。 1990年代後半に電気通信事業者が相次いで設立され、実際に衛星打上げも進められた。しかし、地上の携帯電話ネットワークのサービスエリア拡大や、静止衛星を利用する端末の小型化・低価格化により通信料金などの競争力が弱くなったため、需要が予測に反して伸びず、膨大な設備投資を回収できなくなった。このためデータ通信への需要のシフトを図ろうと試みたが、インターネットバブルの崩壊により投資が冷え込んだこともあって、事業者は次々と倒産した。
※この「低軌道衛星を用いたサービス」の解説は、「衛星電話」の解説の一部です。
「低軌道衛星を用いたサービス」を含む「衛星電話」の記事については、「衛星電話」の概要を参照ください。
- 低軌道衛星を用いたサービスのページへのリンク