低レイテンシ、低速の低軌道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 20:07 UTC 版)
「衛星インターネットアクセス」の記事における「低レイテンシ、低速の低軌道」の解説
中軌道、低軌道の人工衛星では、そのような大きな遅延は起こらない。例えば、 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}現在の[いつ?]低軌道コンステレーションであるグローバルスターやイリジウムのRTTは40ミリ秒以下である。しかし、そのスループットはブロードバンド以下のチャンネル当たり64kbpsである。グローバルスターの軌道高は1,420km、イリジウムの軌道高は670kmである。 2013年に打ち上げられた中軌道コンステレーションであるO3bネットワークの軌道高は8,062kmであり、RTTは約125ミリ秒である。1Gbpsを超える高いスループットが目指されている。 2015年の打上げが計画されているCOMMステレーションの軌道高は1,000kmであり、レイテンシーは約7ミリ秒である。78個のマイクロサテライトから構成される極軌道のコンステレーションであり、1.2Gbps以上のスループットで下り回線を提供する。 静止軌道とは異なり、低軌道や中軌道は空の固定点に常にいる訳ではない。そのため、地上のアンテナが特定の衛星を用いて通信を行うことは容易ではない。地上では無指向性のアンテナを用い、同時に見えるいくつかの衛星を用いて通信を行うことになるが、静止衛星のパラボラアンテナに比べてかなり高い伝送電力を必要とし、受信シグナルのSN比も弱い。高利得狭域ビームで1つの低軌道の衛星を追跡することは可能であるが、電動式アンテナとそれぞれの衛星の軌道を予測する複雑なソフトウェアを必要とする。GPSと同様に、低軌道は小さな軌道であることから地平線下に沈むまで1時間かそれ以下であり、複雑なリレーやパスが必要となる。
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