位置の問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 02:33 UTC 版)
読点の位置を変えると意味が異なる場合もある。 1.ここで、はきものをぬいでください。→ここで履物を脱いでください。2.ここでは、きものをぬいでください。→ここでは着物を脱いでください。 3.警官が、自転車に乗って逃げる泥棒を追いかける。→自転車に乗っているのは泥棒。 4.警官が自転車に乗って、逃げる泥棒を追いかける。→自転車に乗っているのは警官。 しかし1・2の場合は漢字に書き換えれば読点は必要ない。3の場合も下のようにすれば読点は不要である(倒置法)。 5.自転車に乗って逃げる泥棒を警官が追いかける。 従って読点が必要であるのは4のみである。読点が無ければ恰も「警官が自転車に乗って逃げる」かのような誤解を読み手に与えかねず、また「逃げる泥棒を警官が自転車に乗って追いかける」とした場合も「逃げる泥棒を」よりも「警官が自転車に乗って」の方が長いため文章の把握が難しくなるからである(同上)。 なお、3の文章は「警官が」から「追いかける」までの間が広く「自転車に乗って逃げる泥棒」の描写を挟む入れ子構造になっている。このような文章は初見では理解しづらいので5のように変形するのが望ましいとされる(同上)。
※この「位置の問題」の解説は、「読点」の解説の一部です。
「位置の問題」を含む「読点」の記事については、「読点」の概要を参照ください。
- 位置の問題のページへのリンク