伊崎の棹飛び
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/20 08:31 UTC 版)
伊崎寺では毎年8月1日に行われる棹飛びが行われる。琵琶湖に面した断崖絶壁の上に建てられた棹飛堂の下に長さ13 mの太い竿(角材)が湖上に突き出すように取り付けられておりこの竿の先端から7 m下の湖面に行者が飛び込む。約1100年前から続く伝統行事であり、1534年(天文3年)に伊崎寺を参詣した佐々木義賢がサヲトビ衆5人に対して米5升を奉納した記録が長命寺文書に残ることから16世紀にはすでに行われていたことが確認されている。棹飛びの起源は天台修験の修行の一つであった捨身とされるが、延暦寺の修行僧が湖上を行き交う船から浄財を募るために空鉢を飛ばして灯明料などを徴収したことの名残ともいわれる。 近年は8月の第1日曜に僧侶のほか一般からも参加者を募って行われていたが、テレビニュースで紹介されたのをきっかけに、2000年ごろから許可なく棹によじのぼって飛び降りる若者が相次ぎ、2005年(平成17年)8月16日には24歳の男性が溺れて死亡。翌年の棹飛びは中止され、2007年(平成19年)からは百日回峰行を満行した行者の飛び込みのみで8月1日に変更して再開。東京都など他の地方から棹飛びに参加する行者もいる。
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