伊予河野氏の蜂起とは? わかりやすく解説

伊予河野氏の蜂起

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/09 03:17 UTC 版)

伊予河野氏の蜂起

高縄山
戦争治承・寿永の乱
年月日治承4年(1180年)12月
場所伊予国高縄山(現愛媛県松山市
結果平氏方の勝利
交戦勢力
平氏与党の四国勢 河野氏
指導者・指揮官
奴可入道西寂(沼賀高信) 河野通清
河野通信
治承・寿永の乱

伊予河野氏の蜂起(いよかわのしのほうき)は、平安時代末期、治承4年(1180年)12月から翌年正月にかけて伊予国の豪族河野氏が起こした平氏政権への反乱。治承・寿永の乱の戦いの一つ。

経過

治承4年(1180年)12月、伊予国の豪族河野通清が、九州の菊池氏らによる反乱(鎮西反乱)などと呼応して高縄山城(愛媛県松山市)で反平氏の兵を挙げ、平維盛目代を追放した。

平家方である備後国の住人奴可入道西寂(沼賀高信)が討伐軍として伊予国へ攻め寄せ、通清は翌養和元年初めころ、高縄城で敗死した(通清の戦死は『吉記』によれば養和元年8月)。通清が討たれた時、子の通信は母方の伯父である安芸の奴田次郎のところ(広島県三原市)にいた。

西寂は四国の反乱を平定したのち、養和元年(1181年)正月15日に備後国鞆へ押し渡り、酒宴を開いて遊女と遊び戯れていたところ、死を覚悟した通信が武士百余人を率いて急襲した。不意を突かれた西寂は生け捕られ、通信は父の仇である西寂を伊予国の高縄城へ連れて行き、鋸で首を斬ったとも磔にしたともいう(『平家物語』巻六「飛脚到来」)。

通信はその後もゲリラ戦を展開して阿波国の田口成直を伊予国喜多郡比志城(大洲市)に撃破して主導権を握った。海の武士である河野氏はその機動力を生かし、安芸国沼田氏豊後国緒方惟栄臼杵氏らと九州武士とも連携し、備前国まで出陣して平氏への抵抗を続けた。寿永3年(1184年)2月には平通盛平教経らの攻略を受けて多くの郎党を失う打撃を受けたという。

その後、通信は元暦2年(1185年)2月の屋島の戦い、続く壇ノ浦の戦いで軍船を率いて源氏方に加わって活躍し、のちに鎌倉幕府の御家人となる。

甲森塚(額入道西寂首塚)

参考文献


伊予河野氏の蜂起

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 14:06 UTC 版)

河野通清」の記事における「伊予河野氏の蜂起」の解説

治承4年1180年8月源頼朝打倒平氏兵を挙げると、通清も挙兵して平維盛目代討ち伊予を完全に支配圏に置いた。 しかし治承5年1181年)、平氏方の田口成良と沼賀西寂が伊予攻め寄せて来ると、高縄山城(現在の愛媛県松山市)に立て籠もって抵抗したが、味方から裏切り者出て大敗し最期は城から撃って出て壮烈な戦死遂げた

※この「伊予河野氏の蜂起」の解説は、「河野通清」の解説の一部です。
「伊予河野氏の蜂起」を含む「河野通清」の記事については、「河野通清」の概要を参照ください。

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