他のイギリス英語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 16:32 UTC 版)
「スコットランド英語」および「アイルランド英語」も参照 「教科書のための標準英語(英語版)」の語彙や言い回しを日常生活の中で使用する者はイギリス人口の12-15%であり、容認発音を使う者は約3%程度にすぎない。他のイギリス人が使う英語・方言・発音の特徴として、以下が挙げられる。 イングランド南西部方言、スコットランド方言、アイルランド方言では音節末の「r」を発音(r音化)するが、地域によって発音が違う。 イギリス各地で「me」の代わりに「us」を使う人が多い(例:「please pass me the ketchup」→「please pass us the ketchup」)。 イギリス各地で「my」の代わりに「me」を使う人が多い(例:「this is my car」→「this is me car」)。 方言に名前が付いていることがある。Scouse(リバプール方言) Geordie(ニューカッスル方言) Manc(マンチェスター方言) Brummie(バーミンガム方言) Tyke(ヨークシャー方言) イングランド北部(英語版)・イングランド中部(英語版)やアイルランド方言では [ʌ] の代わりに [ʊ] と発音されることがある(例:「bus」を「ブス」と発音)。 「bath」「cast」「dance」「fast」「after」「castle」「grass」などの「a」は、イングランド南部(英語版)では [ɑː]、イングランド南西部方言では [aː]、イングランド北部・中部やスコットランド・アイルランド方言では [a] や [aː] などと発音することが多い。 イングランドの労働者階級の英語では単語中の[h]を発音しないことが多い。 イングランド南西部方言では独自の語彙や言い回しが多い。「I am」→「I be」、「you are」→「thou bist」や「you be」、「he is」→「he be」(「thou」は標準英語では17世紀に廃れ、現在はシェイクスピアなど古典文学で登場するのみ)。 「it」の代わりに「he」を使うことがある(例:「put it over there」→「put he over there」)。 「them」や「those」の代わりに「they」を使うことがある(例:「those shoes are mine」→「they shoes are mine」)。 「where」に「to」が付く(例:「Where are you?」→「Where're you to?」。この言い回しは南西部の都市部の若者の間でも健在)。 ブリストル方言では単語末の母音の後に「w」を発音(例:「cinema」→「cinemaw」)。 音節末の「r」を強くr音化(発音)。 容認発音の /aɪ/ を [ʌɪ] や [ɔɪ] と発音(例:「price [prɔɪs]」)。 イングランド北部では容認発音の /eɪ/ が [eː] に、/əʊ/ が [oː] に変化することが多い(例:「face」の発音は「フェイス」でなく「フェース」)。
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