井笠地方固有の語彙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 06:59 UTC 版)
県西部の井笠地方は歴史的に備後地域(福山弁)との結びつきが大きく特に語彙の面では岡山弁との差異がある。以下の語彙は広島県を中心に広がるもので井笠地方が頻出地域の東端となり、岡山県内では井笠地方周辺のみで見られるものである。 にゃー - 無い ほぼろ - 畚。本来はワラや竹製の農作業用カゴだが現在はプラスチック製も含む。現在ではほぼろ自体が若年層に使われないので高齢者にかぎる。 はぶてる - むっとして怒る。 いなげな - 変な、状態の良くない。「彼はいなげな服を着ている。」、「この桃はいなげになった」 いたしい - 難しい えっと、えっとこと - たくさん。 たちまち - すぐにではなく、とりあえずの意。 ぼちぼち、ぼとぼと - ゆっくり。 ~チャッタ。 - 標準語の自分に迷惑をかけると言う非難めいた意味ではなく、尊敬語である。「先生がきちゃった」(先生がおいでになった)。テジャ+尊敬表現から派生したテジャ敬語と呼ばれ中国地方西部に広がっている。 ~テ(疑問) - 標準語の命令表現ではなくやや尊敬を込めた疑問文(丁寧)である。「明日行って?」(明日行きますか?) ノー - 標準語の「ね」に当たる。「キノーノー、ワタシガノー、イッテノー」(昨日ね、私がね、行ってね)。これに派生し、相手に同意を求める標準語の「ですね」に当たる「ノーヤ」も見られる。備中以東では主に「ナー」のみが見られるが笠岡では「ナー」「ノー」が拮抗する。 しんせえ - してください。
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