二つの字体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/08 06:41 UTC 版)
メロエ・アルファベットには、二つの書記字体があった。エジプト神聖象形文字から取られた記念碑書体と、民衆文字から派生した草書体である。大部分の文書は草書体で書かれている。エジプト文字の書き方とは異なり、メロエ文字の二つの字体のあいだには、単純な一対一対応が存在した。例外は、草書体では、子音が後続する母音 i と一つに纏められて「合字(リガチュア)」となるということであった。 書記の方向は、草書体では右から左へ、そして上から下へであった。神聖象形文字体では、右から左へとならぶ列のなかで、文字は上から下へと書かれた。記念碑文の文字は、エジプト神聖象形文字の書記法がそうであるように、文書の始まりに、顔の方向が向かっていた。 また、水平あるいは垂直にならべた三個の点からなる文字(記号)があり、単語や句を分離するのに使用された。これが唯一の句読法記号である。
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