中東・欧州和平交渉(ちゅうとう・おうしゅうわへいこうしょう)
アラビア半島を中心に地中海沿岸まで広がる中東地域は、民族的または宗教的な対立が火花となり、戦火の途絶えることがなかった。中東諸国が互いの立場を尊重し、主権を認め合うための合意に向けた協議のことを中東和平交渉と言う。
その中でも最も注目されているのは、イスラエルとパレスチナの間で行われている和平交渉だ。イスラエルとパレスチナ解放機構 (PLO) は、1993年9月に、パレスチナ人によるヨルダン川西岸とガザ地区の自治を暫定的に認めたオスロ合意(暫定自治合意)に調印した。
しかし、その後誕生したネタニヤフ政権によって両者の対話が凍結されてしまい、和平交渉は停滞した。そして、1999年7月に発足したバラク政権は交渉を再開させ、アメリカのクリントン大統領(当時)を仲介役として行われたキャンプ・デービッド交渉での努力も空しく、2000年9月13日の最終地位交渉の期限を過ぎてしまった。
現在、PLOのアラファト議長との間で、断続的な協議が進められているが、両者の主張には対立も大きく、実を結ぶまでにはもう少し時間がかかりそうだ。
その他の和平交渉では、イスラエルとヨルダンが1994年10月26日に平和条約を締結するなど、部分的な進展も見られる。
(2001.01.29更新)
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