上り線門司方立坑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:37 UTC 版)
「関門トンネル (山陽本線)」の記事における「上り線門司方立坑」の解説
上り線では、門司方の立坑を2か所建設した。門司方第一立坑は圧気工法の起点とするもので511K900M地点に、門司方第二立坑はシールド工法の起点とするもので511K550M地点に、それぞれ建設した。 第一立坑は潜函工法(ニューマチックケーソン工法)で施工され、地表から6メートルまでは素掘りして、以降蓋と気閘を設置して圧気を掛けて掘削を進めた。掘削は非常に容易で、1942年(昭和17年)3月15日に着工、5月15日に圧気を開始し、7月17日に竣功した。 第二立坑はシールドマシンの組立を行う場所であり、かつ圧気工法の終点となる。圧気工法で建設したトンネルの末端でシールドマシンを組み立てられる大きさに断面を広げる工事を行うのは難しく工期も長いことから、シールドマシンの組立のための立坑を建設することになった。シールドマシンを組み立てられる断面で潜函工法や井筒工法を用いることは不経済であったため、立坑の建設には圧気工法を使用することになった。上部6.5メートルをまず素掘りで掘削し、圧気工法のための蓋を設けて気閘を設置した。以降は圧気をかけて、湧水もほとんどなく順調に掘削を進めた。1942年(昭和17年)4月13日に着工し、7月1日に圧気を開始し、7月22日に竣功した。これ以降に、立坑下部にシールド組立室と、圧気工法区間の終点となる気閘と隔壁を備えた部分を建設した。
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