七条署乱闘事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 02:57 UTC 版)
敗戦後の1945年12月に京都師団軍用砂糖の闇市場横流し事件があり、台湾人三人が京都府警に容疑者として逮捕された。それを契機として釈放を求めるものが大挙して五条署へ乱入するなど治安が乱れていた。 そのような流れの中、京都七条署は1946年1月18日に闇取引容疑者として朝鮮人一名を京都駅構内で逮捕しようとしたが、容疑者は「朝鮮人連盟京都本部出張所」へ逃げ、引渡しを要求したが拒否されるなど衝突が繰り返された。当時占領軍統治下でもあり警察には治安能力がなく暴力組織と合同しての治安維持ではあった。 程なくして、同出張所の看板が割れるという事件が起きた事を根拠として、朝鮮人が七条署に1月24日に大挙して七条署を襲撃すると通告してきた。このため、図越組と癒着した七条署は図越組、図越利一に救済を要請。図越は子分を動員して七条署に待機、朝鮮人連盟を迎え撃ち壮絶な乱闘となった。乱闘では日本人側1名、朝鮮連盟側4名~7名といわれる死者が出た。 「七条警察署襲撃事件」も参照 1951年には杉山清一による小説「特殊部落」(『オール・ロマンス』誌10月号)に実名で登場している。土方鐵は、この小説の舞台が京都市東七条(柳原地区、崇仁地区とも)という被差別部落であることを指摘し、「この小説で名前をもった部落民が、登場している。しかも実在の図越親分である。京都の人に聞けば、すぐ確認できる。東七条部落の人だ」と述べている。 「オールロマンス事件」も参照
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