一般化された記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/03 04:14 UTC 版)
e = e d ( 1 − e e ⋅ e 0 ( 1 − e w ) ) {\displaystyle e=e_{d}(1-e_{e}\cdot e_{0}(1-e_{w}))} ここで e は貨幣量の変化に対する物価の弾力性 ed は貨幣量の変化に対する(貨幣で測られた)有効需要の弾力性 ee は(賃金単位で測られた)有効需要の変化に対する雇用の弾力性 e0 は雇用の変化に対する産出量の弾力性 ew は(貨幣で測られた)有効需要の変化に対する賃金単位の弾力性 である。 ケインズによれば、貨幣数量説では、ed = 1であるとともに、失業の存在するときはew = 0、ee e0 = 1よりe = 0となって物価が不変となり、完全雇用に到達するなり、ew = 1、ee e0 = 0よりe = 1となって物価は貨幣量に正比例して変化すると主張されているとする。 これに対してケインズは、流動性選好・資本の限界効率・消費性向の諸制約によってed = 1とは限らず、ew は完全雇用の到達以前に貨幣賃金率などの上昇が見られるため0と1の間の値を示し、ee e0 は収穫法則の制約によって1と0との間の値を示すことから、e は通例1より小であると一般化することができると考え、これを貨幣数量説の一般化された記述と呼んだ。
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