ローターハウジングシートメタル
ロータリーエンジンの、ローターハウジングのトロコイド表面を形成する高張力鋼製の薄板部材。ロータリーエンジンの機構上、燃焼区域は比較的高温に保たれ、しかも燃焼圧力やアペックスシールによる荷重によって、トロコイド面には周期的に高い応力が生じる。また、繰返し疲労によるローターハウジングのアルミ母材のへタリによって、トロコイド表面の硬質クロムめっき層が剥離しやすいという、実用化初期の弱点があった。めっき層の耐久性改善のため、アルミ母材内壁に高張力の帯状鋼板を鋳込み、トロコイド形状に加工した鋼板面にめっきを施す手法が用いられている。アルミニウムとの接触面は鋸刃状の目立て処理を施して、鋳造時の密着性を高めている。
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