ロマンと浪漫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 06:12 UTC 版)
ロマンを「浪漫」という当て字で表記したのは夏目漱石であり、1907年の講義録『文学論』にその存在が確認できる。 表現の写実にして取材の浪漫なるものあり。取材の写実にして表現の浪漫なるものあり。 — 夏目漱石、文学論 また、1911年には長野県会議事堂での講演で、「自然派」と共に自身が「浪漫主義」と當てたと回答している。 さて一方文学を攷察して見まするにこれを大別してローマンチシズム、ナチュラリズムの二種類とすることが出来る、前者は適当の訳字がないために私が作って浪漫主義として置きましたが、後者のナチュラリズムは自然派と称しております。 — 夏目漱石、『教育と文芸――明治四十四年六月十八日長野県会議事院において――』 多くの和製漢語と共に中華圏で受容され、現在も中国語では「浪漫主義」の表現が用いられる。
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