ロスロップ・ストッダードとの討論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 14:18 UTC 版)
「W・E・B・デュボイス」の記事における「ロスロップ・ストッダードとの討論」の解説
1929年、the Chicago Forum Councilが企画した「史上最大の討論の1つ」という触れ込みの討論がデュボイスとクー・クラックス・クランの会員で優生学といわゆる科学的レイシズムの提唱者であるロスロップ・ストッダード(英語版)の間で行われた。この討論はシカゴで行われ、デュボイスは「黒人は文化的平等を求めるよう働きかけるべきか?ニグロは他の人種と同じ知的可能性を持っているだろうか?」という質問に、肯定すると強く主張した。デュボイスはレイシストらが舞台上でそれと知らずに笑いものにされることを知っていた。というのも、ムーア(Moore)宛の手紙にヘフリン(Heflin)上院議員は「笑い種になるだろう」と書いていたからである。自信過剰で仰々しいストッダードはデュボイスとの討論で喜劇的な茶番を演じた。ストッダードにはジョークが通じなかったので、いっそう滑稽であった。この一件について新聞の見出しに「デュボイスは討論でストッダードを叩きのめした。ホールを埋め尽くす数千人の観客が...彼の人種的平等性を証明するかのように拍手喝采を送った」、(『Defender』紙一面の見出しには)「5,000人がW・E・B・デュボイスに拍手喝采を送り、ロスロップ・ストッダードを笑い飛ばした」と書かれた。『New Yorker』誌のイアン・フレイジャー(Ian Frazier)は、ストッダードの破綻した思想に滑稽味があることを最初に示したのがスタンリー・キューブリックの『Dr. Strangelove』であったと書いている。
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