ロシター『アメリカ保守主義の巨人』
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「アメリカ合衆国の保守主義」の記事における「ロシター『アメリカ保守主義の巨人』」の解説
アメリカ政治史の専門家クリントン・ロシターが1956年に『アメリカの保守主義』を出版し、併せて「アメリカン・ヘリテージ」における『アメリカ保守主義の巨人』という梗概版を出した。その目的は、「保守的な策を実行し、保守理論を考え、保守の美徳を実行し、保守の原則のために立った」偉人を識別することである。ロシターにとって、保守主義は上流階級の規則で規定されている。「この束縛の無い時代の右派が真の右派である。富裕で社会的地位のある者によって導かれる。人民政府には懐疑的である。あらゆる党派、組合、同盟あるいはその権力や利益を侵害しようとする動きに反対である。政治的に、社会的に、文化的に反急進派である。」と記した。 ロシターの言う『アメリカ保守主義の巨人』は、ジョン・アダムズ、アレクサンダー・ハミルトン、ダニエル・ウェブスター、ジョン・カルフーン、エリフ・ルートおよびセオドア・ルーズベルトだった。更にはワシントンとリンカーンを通常の範疇を超えた者として加えたが、「ワシントンとリンカーンがそのリストに加え得るということについては議論があるかもしれない」とも記している。ロシターは「保守派政治家の勝利」と呼んでいる憲法の父達の中では、ジェームズ・マディソン、ジェームズ・ウィルソン、ロジャー・シャーマン、ジョン・ディキンソン、ガバヌーア・モリス、およびサウスカロライナ州のピンクニー一族に、「特別の誇り」があると言っている。19世紀初期では、ジャクソン流民主主義と戦ったことで保守派に値するリバタリアンや立憲主義者が居り、マサチューセッツ州のジョセフ・ストーリーとジョサイア・クインシー、ニューヨーク州の衡平法裁判所判事ジェイムズ・ケント、バージニア州のジェームズ・マディソン、ジェームズ・モンロー、ジョン・ランドルフを挙げている。1900年前後の時代では、グロバー・クリーブランド、エリフ・ルート、ウィリアム・タフト、セオドア・ルーズベルトを挙げている。「彼らは保守主義の古い真実を産業化と民主主義の新しい事実に形作ることに成功した。」。ロシターはロバート・タフト、チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ、ドワイト・D・アイゼンハワーもいずれ加えられるかもしれないと記した。
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