ロシアでの改良作業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 03:30 UTC 版)
現在に至るまで積極的な改良を続けているウクライナに対して、ロシアでの改良作業はT-72・T-90系列と比べ低調である。ソ連末期にはT-80に向けて開発された技術をT-72に導入する試みがなされ、1992年にT-90として採用された。その後ロシアではガスタービンエンジン搭載のT-80Uをベースとした改修型がいくつか開発されたが、いずれも採用には至らなかった。90年代末にロシア軍次世代戦車の本命と目されていたオムスク輸送機械工場(ГУП «Омсктрансмаш»)によるT-80-UM2「チョールヌイ・オリョール」も財政難によって開発が中止されている。2015年にようやく登場した次世代戦車T-14は新規に開発された「アルマータ」プラットフォームを採用しており、T-80の改良型ではない。2010年代に入ってロシア軍が北極圏を戦略的に重視し始めたことに関連し、2017年にはT-72B3の「ソスナ-U」射撃管制装置やT-90MSなどの「レリークト」爆発反応装甲を導入するなどしたT-80BVMが登場した。これはガスタービンエンジンが北極の厳寒の中でも容易に始動できることに着目したものである。T-72B3と比べ導入数は少なく、2020年現在の生産契約は50両にとどまっている。
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