リン酸鉄リチウムイオン電池の安全性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 07:49 UTC 版)
「リチウムイオン二次電池」の記事における「リン酸鉄リチウムイオン電池の安全性」の解説
LiFePO4は元々正極材料がLiCoO2やマンガンスピネルよりも安全である。Fe-P-Oの結合はCo-O間の結合よりも強力である。その為短絡や過熱等でも酸素原子が離脱するのは困難である。この酸化還元エネルギーの安定性はイオンの移動を助ける。(800 °C以上の)加熱下において焼け落ちるだけでLiCoO2が同様の条件下において熱暴走する可能性があるのに対して結合の安定性はその危険性を減少させる。 リチウムがLiCoO2電池の正極からでる事でCoO2は非線形な膨張を受け構造の整合性に影響を与える。LiFePO4もリチウムの出入りによって同様に構造に影響があるがLiFePO4電池はLiCoO2電池より安定した構造である。 完全に充電された時はLiFePO4電池は正極にリチウムがないがLiCoO2電池の場合はおよそ50%正極に残る。 2012年、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用した電気自動車、BYD・e6が交通事故を起こし炎上。炎上の原因にリチウムイオン電池が関与した可能性が、BYD幹部より示唆されている。
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