リニアモーターへの応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/11 07:02 UTC 版)
「二ホウ化マグネシウム」の記事における「リニアモーターへの応用」の解説
超電導リニア用コイルとして東海旅客鉄道などの研究がすすみ、2005年愛知万博で超電導リニア用の二ホウ化マグネシウムのコイルが公開された。JR東海は2007年4月20日、二ホウ化マグネシウムを使った超伝導線材で大型(直径 500 mm)超伝導コイルを製作、これを使用して(液体ヘリウムなどの液体冷媒でなく)冷凍機で冷却して磁界を発生させ錘(おもり)を浮上させる実験に成功したと発表した。二ホウ化マグネシウムは山梨リニア実験線で使用されているニオブチタン合金よりも臨界温度が-234℃と35℃高く、効率よく超伝導状態を維持できる。臨界温度はセラミックス系のほうがさらに高いが、二ホウ化マグネシウムはセラミックス系より丈夫で扱いやすく実用化上コストパフォーマンスが高い[要出典]。JR東海では2003年に二ホウ化マグネシウムの線状化に成功、2004年にコイルを製作、当時世界最高の磁界を発生させた。従来は直径 30 mm であったが2007年4月には直径 500 mm の大型コイルを製作、(これを液体ヘリウムに直接浸し冷却した従来の方法に対し)冷凍機による伝導冷却で、磁界を発生させることができ、世界初の試験であった。実際には0.05テスラ程度の磁界が発生したと想定され、約 630 kg の錘を浮上させた[要出典]。直接浸して冷却する方式は、安定して冷やせる一方で、メンテナンスに手間がかかるという欠点があるが、リニアへの応用実用化を考えれば、伝導冷却ならば冷却装置も簡素化でき、全コストの低減も期待できるという[要出典]。
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