ラヴジョイ学派の観念史
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「インテレクチュアル・ヒストリー」の記事における「ラヴジョイ学派の観念史」の解説
アメリカの思想史家アーサー・ラヴジョイとその追従者たちによって展開された「観念史」(history of ideas) は、第二次世界大戦以前の1920-1930年代にはじまり、1973年の『観念史辞典』(Dictionary of the History of Ideas) に大きく結実した(その新版は2004年に出されている)。 ラヴジョイの観念史は、インテレクチュアル・ヒストリーとしばしば混同される。たしかに、21世紀のインテレクチュアル・ヒストリーの潮流の前段階として分野横断的・学際的な研究のモデルとなり、インテレクチュアル・ヒストリーが生まれてくる土壌をもつくったことは否めないが、同一なものではない。そもそも現在における混乱の原因は、観念史研究の主要雑誌である1940年創刊の『観念史ジャーナル』(Journal of the History of Ideas) に、2007年から後述のアンソニー・グラフトンが編集長として着任したことで、雑誌名を変えることなくインテレクチュアル・ヒストリーの研究を中心に載せる雑誌に方向転換したことにある。これ以降(あるいはこの転換がはじまっていた2000年代)に同雑誌に触れることになった読者には、その差異が理解しづらいのは無理もない。しかし、ラヴジョイの観念史とインテレクチュアル・ヒストリーは方法論において明確に異なる。
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