ランダウ=リフシッツ=ギルバート方程式とは? わかりやすく解説

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ランダウ=リフシッツ=ギルバート方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/20 09:35 UTC 版)

「ランダウ=リフシッツ=ギルバート方程式」の記事における「ランダウ=リフシッツ=ギルバート方程式」の解説

LL方程式減衰項はラーモア歳差運動トルク比例している。しかし、実際に磁性体中で起こる減衰では、磁化ベクトル時間変化しているため、その減衰運動もまた時間依存しているはずである。1955年ギルバートLL方程式における減衰項を磁化時間微分比例する項に置き換えたd M d t = − γ M × H e f f + α M s M × d M d t {\displaystyle {\frac {d{\textbf {M}}}{dt}}=-\gamma {\textbf {M}}\times {\textbf {H}}_{\mathrm {eff} }+{\frac {\alpha }{M_{s}}}{\textbf {M}}\times {\frac {d{\textbf {M}}}{dt}}} これがランダウ=リフシッツ=ギルバート方程式(LLG方程式)である。ここで、α>0はギルバート減衰定数呼ばれ減衰運動の強さ決定する無次元量である。 LL方程式との違いを見るために、LLG方程式両辺について磁化ベクトルMとのクロス積をとり、式を整理すると、 d M d t = − γ 1 + α 2 M × H e f f − γ α ( 1 + α 2 ) M s M × ( M × H e f f ) {\displaystyle {\frac {d{\textbf {M}}}{dt}}=-{\frac {\gamma }{1+\alpha ^{2}}}{\textbf {M}}\times {\textbf {H}}_{\mathrm {eff} }-{\frac {\gamma \alpha }{(1+\alpha ^{2})M_{s}}}{\textbf {M}}\times ({\textbf {M}}\times {\textbf {H}}_{\mathrm {eff} })} となる。この表式数学的にLL方程式等価だが、その物理的な意味は大きく異なる。LLG方程式場合減衰十分に強い(α→∞)とき、磁化時間変化緩やかになる(dM/dt→0)。一方LL方程式場合、λ→∞とすると磁化時間変化急激になる(dM/dt→∞)。これより、LLG方程式減衰十分に強い現象記述する際にも有用な式であり、LL方程式減衰寄与比較小さ現象に対してのみ有用な式であることが分かる

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ランダウ・リフシッツ・ギルバート方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/07 16:47 UTC 版)

マイクロ磁気学」の記事における「ランダウ・リフシッツ・ギルバート方程式」の解説

ランダウ・リフシッツ・ギルバート方程式は磁化運動方程式である。有効磁場周り磁化ラーモア歳差運動と、磁性系と環境との間の相互作用により生じ減衰組み合わせた運動記述するこの方程式いわゆるギルバート形式」(もしくは形式)は次のように書き下される。 ∂ m ∂ t = − | γ | m × H e f f + α m × ∂ m ∂ t {\displaystyle {\frac {\partial {\boldsymbol {m}}}{\partial t}}=-|\gamma |{\boldsymbol {m}}\times {\boldsymbol {H}}_{\mathrm {eff} }+\alpha {\boldsymbol {m}}\times {\frac {\partial {\boldsymbol {m}}}{\partial t}}} ここで、γ は電子磁気回転比、α はギルバート減衰定数である。 上記形式次の「ランダウ・リフシッツ形式」(もしくは形式)と等価であることを数学的に示すことができる。 ∂ m ∂ t = − | γ | 1 + α 2 m × H e f f − α | γ | 1 + α 2 m × ( m × H eff ) {\displaystyle {\frac {\partial {\boldsymbol {m}}}{\partial t}}=-{\frac {|\gamma |}{1+\alpha ^{2}}}{\boldsymbol {m}}\times {\boldsymbol {H}}_{\mathrm {eff} }-{\frac {\alpha |\gamma |}{1+\alpha ^{2}}}{\boldsymbol {m}}\times ({\boldsymbol {m}}\times {\boldsymbol {H}}_{\text{eff}})}

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