ランケットの歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/06 08:52 UTC 版)
ランケットの由来はドイツ語圏にあると推測される。まず1576年のヴュルテンベルクの目録で言及され、1590年のグラーツの目録ではRogettenと記録されている。この時代のミュンヘン宮廷楽団の絵には、ランケット奏者が描かれている。1680年以降のバスランケットの変化は、楽器製作者ヨハン・クリストフ・デンナーによるとされている。 ルネサンス型のランケットにしろ、バロック型のランケットにしろ、その歴史は非常に短い。上に述べた長所により、このサイズの手ごろな楽器は非常に人気があったのかもしれない。インスブルックのアンブラス城には、象牙製の2つのミニチュアランケットさえある。アンブラス城には、1セットのターテルト(Tartölt)5つもある。これは竜のシャルマイとも呼ばれ、竜の形をしたランケットである。アンブラス城の楽器は、ウィーンの古楽器コレクションで展示されている。象牙のランケットは非常に繊細な音で、ミヒャエル・プレトリウスは、「非常に静かで、ほとんどKamをふいたよう」と記している。バロック期の終わりにランケットは、当時好まれたより柔らかい音を持つファゴットにとってかわられた。 バロック型のランケットは、多くの博物館に数多く存在し、例えばベルリン楽器博物館ではナイメーヘンののW. Wijneによる1700年頃の楽器がある。
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