バロック型のランケット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/06 08:52 UTC 版)
「ランケット」の記事における「バロック型のランケット」の解説
バロック型のランケットは、ルネサンス型のランケットと著しく異なる。管の終わりと吹き込み管に関して言えば、ルネサンス型のランケットから受け継いだ内部管により非常に圧縮されたファゴットに相当する。しかし、内部管はルネサンス型のランケットと比べて円錐型に成形され、その径の変化は構造上非常になだらかなものとなる。目立つのは、バロック型のランケットは管の反対側で吹くということである。小さな筒は管の終わり、すなわち開口部となり、吹き込み管は「回廊」から斜めに突き出す。楽器の内部管は楽器内部で10回曲がっている。吹き込み管のため、バロック型のランケットは、演奏の際垂直に構えるか台の上に置かれる。バロック型のランケットの響きは、同時代のバロックファゴットよりもざらざらとして力強い。バロックファゴットと比べてランケットの音域は狭く、そのためランケット用の通奏低音パートは、ファゴットの物とは異なることがある。 20世紀中盤よりバロック型ランケットは再び製作されるようになった。この楽器の音域はB1–d1で、ファゴットの音域にある。
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