ラミャ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 15:14 UTC 版)
ラミャ(ブルガリア語版)(lamia, lamya; ブルガリア語: ламя)は、ギリシア伝説のラミアーに名が由来するブルガリアの竜類で、マケドニアのラミャ(lamja, lamna; ламја)、セルビア南東部でもラムニャ (lamnia ламња)に相当する。 ブルガリアのラミャは、爬虫類またはトカゲのような多頭の怪物で、体は鱗に覆われているが、鋭い歯をした犬のような頭を3–9個持つと言われる。他にも爪が鋭い、水かきを持つ、鱗が黄色い、等と一部には伝わる。住処は海底や湖底、あるいは山中の洞窟、樹木の穴とされ、水源を断って人口を困らせ生贄を要求するといわれる。干ばつをもたらすラミャは、聖イリヤ(エリヤ)または善良なズメイと敵対するといわれる。 ブルガリアの伝説には、3頭あるいは複数頭のラミャが退治される英雄譚があり、英雄がラミャの首をすべて切り落とすと、そこからは豊穣の川が流れだす。ブルガリア版の「聖ゲオルギオスと竜」の逸話では竜はラミャである。 民族学者ディミタール・マリノフ(ブルガリア語版)が採集した民謡例は、 "Тръгнал ми е цветен Гьорги/Да обиди нивен сънор/На път среща сура ламя.. (華やぐゲオルギは出発した/ 教区を見回った /道中で褐色(灰色)のラミャに出会った)"という文句で始まっている。マリノフが採集した別例では、ラミャが「ユダ=サモディヴァ(英語版)」に置き換わっている。この竜の切られた首の根元からは、概して小麦の川、赤葡萄酒の川、蜜と乳(バター)の川が流れ、農夫、ブドウ農家(酒造家)、そして養蜂家と羊飼いに恵みをもたらしたとされている。愛国主義
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