ラマダン(らまだん)
イスラム暦で9番目にあたる月のことをラマダンといい、イスラム教徒にとって神聖な月とされている。2001年は、11月中旬の新月になるころ、ラマダンに入ると見られている。
イスラム教の聖典「コーラン」で、信仰の実践として「五行」と呼ばれる5つの義務が定められている。五行とは、信仰の告白、喜捨、メッカの巡礼、1日に5回メッカを仰ぐ礼拝することに加え、ラマダン月に断食をすることからなる。
ラマダンの1か月間は、日の出から日没まで一切の食事を断ち、唯一神・アラーに対する畏敬(いけい)の念を表す。飲食のほか、たばこや性行為も期間中は慎まなければならない。食事については、夜明け前に「サフール」と呼ばれる軽食を取り、日没直後にナツメヤシの実を3粒食べるという慣習があるようだ。
各国の宗教指導者は、新月を確認してラマダン入りを宣言する。イスラム暦では太陰暦を採用しているため、ラマダン入りを太陽暦で見ると毎年異なる時期になっている。
アフガニスタンで展開されている武力攻撃がラマダン中でも続行すれば、「アラーに対する冒とく」と考えるイスラム教徒の反発が出るのは間違いない。過去を振り返ると、アメリカは1991年の湾岸戦争をラマダン前に終わらせたという例がある。
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(2001.11.05更新)
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