ユダヤ教徒の言及
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 17:13 UTC 版)
『シビュラの託宣』の利用はキリスト教徒たちに特有の現象ではない。1世紀のユダヤ人歴史家フラウィウス・ヨセフスは、第3巻からバベルの塔に関連する記述を引用している。しかしながら、ヨセフスの引用は特段の反響を呼び起こさなかったようで、キリスト教文書としての広まりと裏腹に、ユダヤ教文書として広く受容されるには至らなかった。 中世のユダヤ文学に至っても、『シビュラの託宣』へのいかなる言及も影響の痕跡も見出すことができない。16世紀のアブラハム・ザクト (Abraham Zacuto) らはシビュラに簡略に触れているが、それはタルクィニウスに神託書を売りつけた伝説的な巫女の方である。ほかには、ビザンティン帝国の歴史家ゲオルギウス・モナクス (Georgius Monachus) らが、シバの女王をシビュラの一人と位置付けたりした例があるが、これもまた『シビュラの託宣』とは関係がない。
※この「ユダヤ教徒の言及」の解説は、「シビュラの託宣」の解説の一部です。
「ユダヤ教徒の言及」を含む「シビュラの託宣」の記事については、「シビュラの託宣」の概要を参照ください。
- ユダヤ教徒の言及のページへのリンク