モロッコへの返還
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 08:06 UTC 版)
「スペイン保護領モロッコ」の記事における「モロッコへの返還」の解説
フランスがモロッコから撤退した1956年、スペインは保護領支配を終了させ、モロッコの植民地化以前からスペインの一部であったプラサス・デ・ソベラニア、ジュービ岬、イフニ、その他のモロッコ国外の植民地(スペイン領サハラなど)を保持しながら、新たに独立したモロッコ王国に領土を返還した。しかしこれを受け入れることを望まなかったモロッコ解放軍は、スペイン軍に対して戦争を行った。1958年にシディ・イフニ(英語版)からリオ・デ・オロに広がったイフニ戦争(英語版)で、モロッコはタルファヤ(保護領の南部)を獲得し、スペインはイフニの都市周辺のみを支配した。モロッコとスペインはイフニをめぐって1年以上交渉した。モロッコはセウタとメリリャの返還も望んでいたが、スペインはイフニのみの放棄を望んだ。1969年1月5日、両国はスペインがイフニをモロッコに譲渡することを約束した条約に署名した。 2022年の時点で、モロッコは依然としてセウタとメリリャが国に不可欠であると主張しており、それらの状態をジブラルタルの状態にたとえて、「外国に占領された町」と見なしている。セウタとメリリャは何世紀にもわたってスペインの領土であったため、スペインは両方の都市を地理的に必要な、自国固有の領土と見なしている。
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