メーカーの寡占化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 01:32 UTC 版)
かつては日本の主要な鉄道車両メーカーのほとんどが気動車製造を手がけていたが、1960年代以来大手メーカーは電車製造に重点を置くようになり、メーカーの寡占化が進んだ。1970年代以降、日本における気動車の大多数は客車ともども新潟鐵工所と富士重工業の2社で製造されるようになっていた。 しかし、2002年に新潟鐵工所が経営破綻し、さらに富士重工業も鉄道車両製造事業からの実質的撤退を発表した。その後、石川島播磨重工業(現IHI)が新潟鐵工所の当該部門へ出資したことにより新潟トランシス株式会社が設立され、上記2社の鉄道車両製造事業の一部を承継した。現在、新潟トランシスの気動車分野における日本国内シェアは約8割に達する寡占状態である。そのほかのメーカーでは日本車輌製造が近年気動車製造に力を入れていて、1970年代以降製造車両が少なかった私鉄においても納入例が増加しており、また近畿車輛も、2012年に気動車の製造に再参入することが発表されているほか、川崎重工業も2010年代に入ってJR北海道・JR東日本・JR四国・JR九州向けに気動車(電気式・ハイブリッド含む)を本格的に製造している。 なお、自身が気動車新製能力をもつ鉄道事業者は国鉄分割民営化以降JR北海道(苗穂工場)とJR西日本(後藤総合車両所)のみとなっている。
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