メンフィスの作品と姿勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/01 07:00 UTC 版)
「メンフィス (デザイン)」の記事における「メンフィスの作品と姿勢」の解説
メンフィスの運動は1970年代のデザインへの反発であり、当時のデザインが欠いていたユーモアのセンスや人間の内的な力の権威を回復しようというものであった。ソットサスはメンフィスのデザインを「新たなインターナショナル・スタイル」と述べた。メンフィス・グループのデザインは明るく鮮やかで刺激的な色彩を多用し、形態も複雑かつ有機的なものだった。当時の箱型で黒や茶色など暗い色を基調としていたヨーロッパの家具デザインとは対照的な色と形態であり、「趣味がいい」という言葉とは結びつきそうにないものであった。 メンフィスは保守的な観念やアプローチをとらず、クライアントからの制約なしに作りたいデザインを作ることを試み、1950年代のキッチュなデザインや未来的なデザイン、ポップアート、アールデコなどからインスピレーションを汲み、モダニズムの「グッド・デザイン」の概念とは大きく異なるものを作った。彼らは議論に終始した感のあるデザイナー集団「アルキミア」を1970年代末に去った後、実際に生産され販売されるデザインを志向し、デザイナーが製品のデザインにとどまらず、生活や公共と個人の関係もデザインすることを求めて多くの企業とのプロジェクトに取り組んだ。
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