ミニマリスト・プログラム上の節点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 21:42 UTC 版)
「節点 (言語学)」の記事における「ミニマリスト・プログラム上の節点」の解説
詳細は「ミニマリスト・プログラム(英語版)」を参照 ミニマリスト・プログラムでは、統語構造は2つの要素を繋ぎ合わせる操作である併合 (英語版) (英: Merge) が繰り返し適用されることで形成される。ある言語表現を作り出すために、語彙目録 (英: lexicon) から選び出された語彙項目 (英: lexical item) は語彙列挙 (英: lexical array) と呼ばれる統語対象 (英: syntactic object) の (無順序) 集合を作り、その集合内の要素を2つずつ併合することで構造は派生される。The man studies linguistics enthusiasticallyという文の場合、語彙列挙は {the, man, PRES, study, linguistics, enthusiastically} となる。これらの統語対象が併合により組み上げられると、図3の構造を成す。 併合は2つの統語対象を結合する操作であるため、Xバー理論における二股枝分かれの原理と同じように、節点は必ず二股枝分かれとなる。理論間の相違点は、Xバー理論では主要部パラメータによりXバースキーマの対称構造関係が決まり、語順が決まる (すなわち、話者の母語に応じて違う線形順序に基づいた鋳型構造が普遍文法に書き込まれていることを想定する) が、ミニマリスト・プログラムにおける語彙列挙は順序集合ではないため、語順が決定していない。ゆえに、ミニマリスト・プログラムにおいて語順は、フェイズ理論(英語版)に基づき派生の中途段階で転送 (英: Transfer) によりPFに送り出された統語構造が、線形化 (英: linearization) の操作を経て初めて決定する。
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