ポンスレの閉形定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/31 15:27 UTC 版)

幾何学において、ポンスレの閉形定理(ポンスレのへいけいていり、英: Poncelet's closure theorem, Poncelet's porism)または単にポンスレの定理は、二つの円錐曲線にそれぞれ外接、 内接する多角形が1つでも存在すれば、そのような多角形は無数に存在するという定理である[1][2][3][4][5][6]。1746年、ウィリアム・チャップル が三角形の場合を証明し、1822年、ポンスレが一般の場合を解決した[7][8][9]。
主張
C,Dを二つの円錐曲線とする。3以上の整数nについて、あるn角形がCに外接する(多角形の頂点すべてがC上にある)かつDに内接する(多角形の辺すべてがDと接する)ならば、同様にCに外接しDに内接するn角形を無数に見つけることができる[10]。CまたはD上の任意の点はそのような多角形の接点になり得る。
C,Dがともに円ならばこの多角形は双心多角形と呼ばれる。双心多角形はPoncelet's porismの一部である[11]:p. 94。
証明の概要
C,Dを複素射影平面 P2上の曲線として見る。簡単のため、C,Dは単純な交点を持つとする(非特異で一般の位置にある)。このときベズーの定理よりC,Dの交点は4つ存在する。点cを通るDの接線ℓdの接点をd、(c,d)をもつC×Dの部分代数多様体をXをとする。c∈C∩Dならばdは1つ、でなければ2つ存在する。したがって射影X → C ≃ P1は、Xを4点以上で分岐した位数2の自己同型で表す。つまりXは楕円曲線である。 (c,d)を同一座標上の点(c,d' )へ移すXの対合を
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