双心多角形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/17 09:01 UTC 版)




幾何学における双心多角形(そうしんたかくけい、英: bicentric polygon)は内接円と外接円を持つ多角形である。すべての三角形は外接円と内接円を持つので、双心多角形である。しかし例えば正方形でない長方形は、外接円を持つが内接円を持たないため双心多角形でない。
三角形
前述のとおり、任意の三角形は外接円と内接円を持つ[1]。内半径、外半径をそれぞれr,R、内心と外心の距離をdとして
オイラーの定理の証明 以下の証明は右の図に書かれているものである。
ABC は三角形の頂点、O, I は三角形の外心と内心とする。R ,r ,d は前節と同じ、α=∠CAB, β=∠ABC と定義する。
AI が外接円と交わる(A以外の)点を L とし、LOが外接円と交わる点を M とする。
I から AB に下ろした垂線の足を D とすると、ID = r 。
LM は外接円の直径なので∠MBL は直角。よって∠ADI=∠MBL。円周角なので ∠BAL=∠BML。よって△ADI∽△MBL がいえる。よって AI×BL = ID×ML = 2R r 。
BI を結ぶと、∠BIL = ∠IAB + ∠ABI = α/2 + β/2, ∠IBL = ∠IBC + ∠CBL = β/2 + α/2。よって∠BIL = ∠IBL がいえるので△LBI は二等辺三角形であり、LB = LI。よって AI×IL = 2R r 。
OI の延長線が外接円と交わる点を P, Q とする。PI×IQ = (R -d )(R +d ) である。方べきの定理より AI×IL = PI×IQ である。
2R r = (R -d )(R +d ) なので、これを整理すれば求める式が得られる。
双心四辺形
すべての四角形が内接円と外接円を持つわけではない。
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