ポスト・ペインタリー・アブストラクション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/02 21:36 UTC 版)
「クレメント・グリーンバーグ」の記事における「ポスト・ペインタリー・アブストラクション」の解説
やがてグリーンバーグは抽象表現主義が「マンネリズムに陥った」と考え、主題や作家性、筆触などを捨象した新しい世代の美術家たちに目を向けるようになった。グリーンバーグはこのプロセスを、カンヴァスの真の姿を露にすることで純粋性を獲得すると共に、絵画空間の平面性を讃えるものと捉えた。グリーンバーグはこの運動を「ポスト・ペインタリー・アブストラクション(絵画的抽象以降の抽象)」と名づけ、抽象表現主義や抽象絵画と区別した。 ポスト・ペインタリー・アブストラクションは2つの流れに分かれる。ひとつはエルズワース・ケリーやフランク・ステラに代表される「ハードエッジ」であり、輪郭と形象の関係性を追求した。もうひとつはヘレン・フランケンサーラーやモーリス・ルイスに代表される「カラーフィールド・ペインティング」であり、下塗りをしないカンヴァス上に希釈した絵具を注ぎ、純粋で流動的な色彩を追求した。
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