ホット‐プルーム【hot plume】
ホットプルーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 05:32 UTC 版)
「プルームテクトニクス」の記事における「ホットプルーム」の解説
ホットプルームとは、コールドプルームと逆に、深さ2,900kmの核との境目で核の熱を受けて高温になったマントル成分が上昇するものを呼ぶ。現在はアフリカ大陸の下と南太平洋にスーパーホットプルームが存在し、大地溝帯(グレート・リフト・バレー)が形成された原因であり、南太平洋に点在する火山の源であると考えられている。ホットプルームもまた、外部マントルと内部マントルの境目の深さ670kmの部分に一旦滞留するため、通常では地上へ激甚な影響を与えることはない。しかし大規模なスーパーホットプルームが直接地表に達すると、非常に激しい火山活動が発生すると考えられている。地球生命史上最も大きな大量絶滅が発生した2.5億年前のペルム紀/三畳紀境界(P-T境界)では史上最大級の溶岩噴出事件によりシベリア台地玄武岩(洪水玄武岩)が形成されたが、これはスーパーホットプルームによるものと考えられている。この時期は超大陸パンゲアが分裂を開始した時期に相当し、プルームの地表への到達と大陸分裂について相関性が指摘される。 将来的には、次の超大陸ができたときに直接地表に達する大規模なスーパーホットプルームが起こると考えられている。現在、次の超大陸形成には約2億年後に出現すると考えられるアメイジア大陸説と、約2億5千万 - 4億年後にかけて出現すると考えられるパンゲア・ウルティマ大陸説がある。アメイジア大陸説では現在の太平洋、パンゲア・ウルティマ大陸説では現在の大西洋での大規模なスーパーホットプルームの発生が推測される。
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