ホウオウボククチバとは? わかりやすく解説

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ホウオウボククチバ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/19 21:09 UTC 版)

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ホウオウボククチバ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
亜目 : Glossata
下目 : Heteroneura
上科 : ヤガ上科 Noctuoidea
: ヤガ科 Noctuidae
亜科 : シタバガ亜科 Catocalinae
: Pericyma
: ホウオウボククチバ P. cruegeri
学名
Pericyma cruegeri
(Butler1886)[1]
シノニム
  • Homoptera cruegeri Butler, 1886
和名
ホウオウボククチバ
英名
poinciana looper

ホウオウボククチバ(鳳凰木朽葉。学名 Pericyma cruegeri)は、チョウ目ヤガ科シタバガ亜科に分類される

概要

成虫は暗褐色と灰褐色が混じった羽根を持ち、樹皮に似た複雑な模様を持つ。色は地域によって変異する。開長は約40mm。ほぼ正三角形に羽を横に広げた状態で止まる。

幼虫は、頭が橙色、体は灰色を呈している。食樹はジャケツイバラ亜科ホウオウボクやコウエンボクで、を大量に食べて被害をもたらすことがある。

食樹の周りの落ち葉に長さ約20mmのを作り、中でとなる。

分布

台湾ベトナムフィリピンインドネシアスマトラ島ボルネオ島)、オーストラリアなどに分布[2]1986年以降、日本石垣島沖縄本島でも確認されており定着している[2][3]1971年以降、アメリカ合衆国グアム島ハワイ州でも見つかっている。

日本

日本では、国外からの侵入害虫として1986年石垣島でホウオウボクに大発生したのが初記録となっている[2]

ホウオウボクマダガスカル島原産の樹であるが、街路樹や公園樹として沖縄県の各地で導入されており、ホウオウボククチバの幼虫による食葉被害が問題となっている[2]

2000年には那覇市浦添市で局地的に大発生[2]2016年11月には那覇市でホウオウボククチバの幼虫が異常発生している[4]

利害

ホウオウボククチバには毒性は無い[5]。しかし、幼虫街路樹などとして植栽されたホウオウボクの葉を食害[4]し、経済害虫となる。また、まとまった数が都市部で発生するため、不快害虫となる。

脚注

  1. ^ 日本産昆虫学名和名辞書(DJI)”. 昆虫学データベース KONCHU. 九州大学大学院農学研究院昆虫学教室. 2016年11月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e 伊藤賢介、小泉透 (2003年3月1日). “平成14年の九州地域の森林虫獣害発生状況”. 九州の森と林業. 独立行政法人森林総合研究所九州支所. 2016年11月21日閲覧。
  3. ^ 国立環境研究所. “侵入生物データベース”. 日本の外来種全種リスト 鱗翅類. 国立環境研究所. 2016年11月21日閲覧。
  4. ^ a b ガの幼虫、那覇で異常発生 「尋常じゃない数」に鳥肌 沖縄タイムス、2016年11月21日閲覧。
  5. ^ ホウオウボククチバ(蛾の幼虫)の発生について 那覇市、2016年11月21日閲覧。



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