「プロミスト・ランド」
チャック・ベリー の シングル
初出アルバム『St. Louis to Liverpool』
B面
Things I Used to Do
リリース
1964年 11月23日
規格
7インチ・シングル
録音
ジャンル
ロックンロール
時間
2分20秒
レーベル
チェス 1916
作詞・作曲
チャック・ベリー
プロデュース
レナード・チェス、フィリップ・チェス
チャック・ベリー シングル 年表
Little Marie (1964年)
Promised Land (1964年)
Dear Dad (1964年)
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「プロミスト・ランド 」(Promised Land )は、アメリカ合衆国 のシンガーソングライター 、ギタリスト 、チャック・ベリー の楽曲である。アメリカのフォークソング 「ウォバッシュ・キャノンボール」のメロディーに彼が歌詞を付けた。この曲は、1964年にシングル・リリースされ[ 3] 、同年のアルバム『St. Louis to Liverpool』に収録された。ベリーがマン法で有罪となり1963年に釈放されて以降、4枚目のシングルである。1965年1月16日にビルボード・チャートの41位を記録している[ 4] 。
背景
ベリーはこの曲を刑務所の中で書いた。彼は刑務所の図書館で地図を借りて歌詞の中に登場する旅程を構想した。主人公の「貧しい少年」は故郷バージニア州 ノーフォーク を後にし「約束の地」カリフォルニア州 ロサンゼルス へ向けて旅に出る。その間通過する米国南部の地名が歌詞に登場する。主人公はノーフォークでグレイハウンド・バス に飛び乗り、ノースカロライナ州 ローリー を通過し同州のシャーロット で停車。サウスカロライナ州 ロックヒル は迂回する。バスはアトランタ を出発するものの途中で故障し、アラバマ州 バーミングハム のダウンタウンで足止めを食らう。それから彼はミシシッピ州 経由ニューオーリンズ 行きの列車に乗る。そこからはヒューストン に向かい、気遣ってくれる人に出会い、シルクのスーツ、スーツケースとロサンゼルス行きの飛行機のチケットを買ってもらう。ロサンゼルスに到着すると彼は(交換手に語呂合わせの番号Tidewater-41009を頼むと伝えて)ノーフォークに電話をかけ、故郷の人たちに「約束の地」に到着したことを伝える。歌詞に登場するswing low chariot は、天国に向かう馬車のことを歌う黒人霊歌「Swing Low, Sweet Chariot」のことである。主人公は、地上の天国に向かう気持ちでロサンゼルスを目指したことを意味している。。
ビルボード はこの曲を「本物のベリーのロックンロールであり、元気に溢れている」とし、「安っぽいピアノと雄たけびを上げるベリーのエレキギターがうまくはまっている」と評した[ 5] 。キャッシュボックス は、「全力疾走するロックンロールであり、チャックは手堅い売り上げを得られる曲を送り出した」とし、「間もなくヒットの領域に突入するだろうと述べた[ 6] 。2021年にこの曲はローリングストーン の「史上最高の500曲 」の342位に位置付けられた[ 7] 。
ヒット・チャート
参加ミュージシャン
[ 2] [ 1]
チャック・ベリー Chuck Berry - ボーカル 、ギター
不明 - ギター
ラファイエット・リーク Lafayette Leake - ピアノ
ウィリー・ディクスン Willie Dixon - ダブルベース
オディ・ペイン Odie Payne - ドラムス
1973年12月、エルヴィス・プレスリー が自身のバージョンをレコーディングした。プレスリーによる「Promised Land」(邦題は「約束の地」[ 12] )は1974年9月27日にリリースとなった。Billboard Hot 100 の14位を記録し[ 13] 、英国シングル・チャートでも1974年秋に9位となった [ 14] 。この曲は同名の1975年のアルバム『約束の地 』にも収録されている。プレスリーのバージョンは映画『メン・イン・ブラック 』のサウンドトラックにも使用された。
ヒット・チャート
参加ミュージシャン
エルヴィス・プレスリー Elvis Presley - リード・ボーカル 、コーラス
ジェームズ・バートン James Burton - リードギター
ジョニー・クリストファー Johnny Christopher - リズムギター
チャーリー・ホッジ Charlie Hodge - アコースティック・リズムギター
ノーバート・パットナム Norbert Putnam - ベース
デイヴィッド・ブリッグス David Briggs - ピアノ 、オルガン 、タンバリン (オーバーダブ)
パー・エリック・ハリン Per Eric “Pete” Hallin - クラビネット
ロニー・タット Ronnie Tutt - ドラムス
ランディー・カラーズ Randy Cullers – カウベル (オーバーダブ)
ジョニー・アリディのバージョン(フランス語)
この曲はフランス語の歌詞でジョニー・アリディ によって取り上げられた。編曲はプレスリーのバージョンが元となっている(アリディはフランスにおけるロックロールへの貢献から、しばしばフランスのプレスリーと称される)。彼のバージョンの題名は「La Terre Promise」で、1975年9月シングルとしてリリースされ、その4日後に彼の20作目となる同名のアルバムにも収録された。シングルはフランスのシングル盤売上チャートで1週間の間(1975年11月1日から7日)、1位となった[ 19] シングルのB面には「La Premiere Fois」が収録されている。.
ヒット・チャート
参加ミュージシャン
[ 20]
Herman B. Wade - ギター
William P. Ackerman - ドラムス
その他のバージョン
多くのカバー・バージョンの一部を以下の表に示す:[ 21]
年
アーティスト名
収録アルバム
1964年
ジョニー・リヴァーズ
『In Action』(ライヴ盤)
1970年
フレディ・ウェラー
『Freddy Weller』(カントリー・チャートで5位のヒット)
1971年
ジョニー・アラン
シングル盤(Jin )
1971年
デイヴ・エドモンズ
『Rockpile』(オーストラリアのチャートで5位)
1972年
ジューシー・ルーシー
『Pieces』
1973年
ザ・バンド
『Moondog Matinee 』
1974年
ジェームス・テイラー
『Walking Man』
1976年
グレイトフル・デッド
『Steal Your Face』
1977年
ビリー・"クラッシュ"・クラドック
『Live!』
1983年
ミートローフ
『Midnight at the Lost and Found』
1984年
ブラック・ソロウズ
『Sonola』
1984年
マイク・リード
シングル盤(MCA )
1997年
ロバート・"ビルボ"・ウォーカー
『Promised Land』
1999年
デイル・ホーキンズ
『Wildcat Tamer』
2001年
デヴィッド・リンドレー &ウォリー・イングラム
『Twango Bango II!』
2007年
ジーノ・デラフォース
『Le Cowboy Creole』
2008年
モス・デフ
『Cadillac Records - Music from the Motion Picture』
2009年
W.A.S.P.
『Babylon』
2014年
ハリー・ディーン・スタントン
『Partly Fiction』
2014年
ジェリー・リー・ルイス
『Rock & Roll Time』
脚注