プラスチックのサーマルリサイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 21:36 UTC 版)
「日本でのリサイクル」の記事における「プラスチックのサーマルリサイクル」の解説
プラスチックのサーマルリサイクル(エネルギー回収焼却)率が高いことについて、グリーンピースジャパンなどの環境団体などが「リサイクルの趣旨に外れる」として批判している。 実際に、前述のプラスチックの項目より、廃プラスチックのリサイクル率は回収量に対して約84%であるが、「物から物へ」という循環型を目指すマテリアルリサイクルは23%ほどである。そのうち15%は中国に輸出されてからリサイクルされており、国内でマテリアルリサイクルされていたのは8%にすぎない。さらに2017年末に中国政府がごみ輸入を禁止したため、輸出分も行き場をなくしている。 また、ケミカルリサイクルはわずか4%であるが、その実態は製鉄所で石炭と一緒に用いて還元剤として果たしているだけであり、何故かケミカルリサイクル扱いされてしまっている実態があるという指摘もある。 しかしながら、マテリアルリサイクルはカスケード利用が多く、元となるごみに一定の品質が要求されるなど利用には条件があること、また不純物が多い家庭ごみなどはマテリアルリサイクルがそもそも難しい点、油化・ガス化などのケミカルリサイクルは技術面とコストに課題があり、それらと比較してサーマルリサイクルの環境負荷がさほど上回らない点から、サーマルリサイクルを擁護する声もある。
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