ブライアン・ウォーレンとは? わかりやすく解説

ブライアン・ウォーレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/30 07:14 UTC 版)

ブライアン・ウォーレン
Brian Warren
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 マサチューセッツ州プリマス郡
生年月日 (1967-04-26) 1967年4月26日(58歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
180 lb =約81.6 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1990年 MLBドラフト43巡目
初出場 NPB / 1998年7月10日
CPBL / 1998年2月25日
KBO / 2001年
最終出場 NPB / 2000年10月2日
CPBL / 2004年9月2日
KBO / 2001年
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
コーチ歴
  • ブリッジポート・ブルーフィッシュ (2006 - 2008)

ブライアン・リチャード・ウォーレン(Brian Richard Warren、1967年4月26日 - )は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州プリマス郡出身の元プロ野球選手投手)。

台湾球界での登録名は、中信では畢来力、興農では勇豐年。韓国球界での登録名は、워렌

経歴

1990年のMLBドラフト43巡目でデトロイト・タイガースに指名されて契約。以後、1994年シンシナティ・レッズ1997年テキサス・レンジャーズと渡り歩くがメジャー昇格することはなく、1998年中華職業棒球聯盟(CPBL)の和信ホエールズに入団。

和信では23試合47投球回を投げ、4勝1敗2セーブ、防御率2.49という好成績を残す。そのことが評価され、同年6月に千葉ロッテマリーンズに入団。河本育之の故障のため、抑え投手として活躍し、1999年には最優秀救援投手に輝く。

不正投球疑惑[1]、他球団への挑発、高額年俸要求など、素行は問題視されたものの、動く速球と抜群の制球力で活躍。翌2000年は安定感を欠くようになり、不振に苦しむとセットアッパーの小林雅英と配置転換。小林が安定した投球を見せる一方、以降も復調の気配がなく退団となった。

2001年は、メジャーリーグ入りを目指してスプリングトレーニングに参加したが昇格はならず。シーズン途中に、不振により退団したホセ・ヌーニェスの代役として韓国プロ野球(KBO)のハンファ・イーグルスに入団したが、自らも不振でシーズン途中で退団し、メキシカンリーグでプレーした[2]

2002年2003年はどこのチームにも所属せず、2004年はアメリカ独立リーグブリッジポート・ブルーフィッシュとCPBLの興農ブルズ2005年は再びブリッジポートでプレーし、同年限りで現役引退。2006年から2008年まで同チームの投手コーチを務めた。

2009年ボルチモア・オリオールズの国際スカウトに就任した[3]

人物

テレビカメラの前でおどけて見せたり、試合終了後に興奮して、捕手やチームメイトや監督と激しくハイタッチし、アニマル・レスリーの再来とも言われた。

不正投球疑惑

ロッテ在籍最終年の2000年6月28日西武ライオンズからボールに傷をつけているのではとの不正投球の疑惑を受けた。

翌日(6月29日)、試合前の練習でグラブにハサミカッターやすりなどぶらさげて、皮肉もこめて抗議した。同日の対西武戦(千葉マリンスタジアム)では1点リードの9回表に登板したが、疑惑の影響で山﨑夏生球審が投球練習時からボールチェックを行った。そして、試合が再開されても、先頭の大友進へのボールが鋭く変化すると、また山崎がボールチェックを行う。大友を三振に打ち取り、続く小関竜也が空振りしたボールでも山﨑はボールチェックを行い、さらには新しいボールに交換する際、山﨑はボールを三塁側の西武ベンチ方向へ転がした。これに堪りかねた山本功児監督は「チェックが執拗過ぎる」と山崎に抗議を行い(結局この回のボールチェックは4回、ボールチェンジも3回に及んだ)、ウォーレンもライトスタンドのマリーンズファンを煽り、ライトスタンドからは「ウォーレンコール」が湧き上がる。そして、一塁線ゴロ捕球の際に走る小関と接触して転倒させた形になって、両軍が飛び出す騒ぎになっていた(打球はファウルボールとなった)。そして、試合が再開され、小関も打ち取り、続く貝塚政秀に対しても、投球動作に入った後にタイムを掛けられる。苛立った末に、貝塚から三振を奪い、ゲームセットとなった直後に西武ベンチに向かって中指を突き立てるポーズを行い、後日、パシフィック・リーグから「今度同じ行為をしたら追放処分もあり得る」と厳重注意処分を受けている。

なおこのシーンは同年の珍プレー番組にも多く取り上げられたが、メディアによって取り上げられ方に温度差があり、代表的なものとして、フジテレビプロ野球珍プレー好プレー大賞では指の部分にモザイク処理が掛けられていたが、日本テレビ勇者のスタジアム・プロ野球好珍プレーではモザイクなどの処理は施されておらず、逆に「ファックサイン」のテロップが出されるなど行為が強調されていた。

「つい興奮してやってしまった」とは本人の弁で、西武ベンチには後日、選手会長と謝罪に訪れたといい、不正投球について本人はあくまで否定していた[4]

西武の他、前年の1999年には大阪近鉄バファローズから「紙やすりでボールに傷をつけている」との告発を受け、さらに福岡ダイエーホークスからも「必要以上にロジンバッグの粉を付けている」という抗議を受けた。

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
1998 和信 23 0 0 0 0 4 1 2 0 .800 207 47.0 43 1 14 1 3 44 3 0 20 13 2.49 1.21
1998 ロッテ 24 0 0 0 0 2 1 3 -- .667 109 29.0 18 0 8 0 2 9 2 0 3 3 0.93 0.90
1999 49 0 0 0 0 1 2 30 -- .333 206 54.1 38 1 7 2 3 25 1 0 14 11 1.82 0.83
2000 36 0 0 0 0 3 2 16 -- .600 177 41.1 45 4 12 1 2 24 3 0 22 20 4.35 1.38
2001 ハンファ 11 0 0 0 -- 2 1 3 -- .667 67 14.2 17 0 9 2 1 6 9 7 4.30 1.77
2004 興農 9 0 0 0 0 0 1 5 0 .000 54 12.0 15 3 5 0 1 4 3 0 8 7 5.25 1.67
NPB:3年 109 0 0 0 0 6 5 49 -- .545 492 124.2 101 5 27 3 7 58 6 0 39 34 2.45 1.03
CPBL:2年 32 32 0 0 0 4 2 7 0 .667 261 59.0 58 4 19 1 4 48 6 0 28 20 3.05 1.30
KBO:1年 11 0 0 0 -- 2 1 3 -- .667 67 14.2 17 0 9 2 1 6 9 7 4.30 1.77
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

NPB

表彰

NPB

記録

NPB

背番号

  • 13 (1998年 - 同年途中)
  • 43 (1998年途中 - 2000年、2004年)
  • 19 (2001年)

脚注

  1. ^ 【7月14日】2000年(平12) 追放なんて怖くない!?侮辱ポーズ謝罪もいつもより燃えた
  2. ^ https://www.baseball-reference.com/register/player.fcgi?id=warren001bri
  3. ^ あの“中指立て男”がスカウトに!! 日本FA市場
  4. ^ 平成助っ人賛歌 ロッテの“救世主”ウォーレンの「不正投球疑惑」騒動を振り返る/平成助っ人賛歌【プロ野球死亡遊戯】週刊ベースボールONLINE

関連項目

外部リンク


ブライアン・ウォーレン

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ファックサイン」の記事における「ブライアン・ウォーレン」の解説

野球選手2000年不正投球疑惑かけられ度重なるボールチェックに苛立った末にファックサインをし、厳重注意受けた

※この「ブライアン・ウォーレン」の解説は、「ファックサイン」の解説の一部です。
「ブライアン・ウォーレン」を含む「ファックサイン」の記事については、「ファックサイン」の概要を参照ください。

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