フンディング殺しのヘルギの歌 その二
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 07:03 UTC 版)
「ワルキューレ」の記事における「フンディング殺しのヘルギの歌 その二」の解説
『フンディング殺しのヘルギの歌 その二』の冒頭、散文で語られることには、シグムンド王(ヴォルスングの息子)と妻ボルグヒルドには一人息子がおり、名をヘルギといった。これはヒョルヴァルズの息子ヘルギにちなんで付けられた名前である。第4スタンザでヘルギがフンディング王を殺した後、ヘルギは逃げて、海岸で屠った牛の生肉を食べ、そしてシグルーンに出会う。ホグニ王の娘シグルーンは「ヴァルキュリャになり、空と海を駆けた」と語られ、またスヴァーヴァの生まれ変わりであるという。第7スタンザには、シグルーンが「グンの姉妹の雁に餌を与える」という表現がある。グンの姉妹とはすなわちヴァルキュリャであり、その雁というのはワタリガラスで、戦場に残された死体を食べさせるという意味である。 第18スタンザの後では、ヘルギの大船団がフレカステインに向かう途中で大嵐に遭ってしまう。1隻を稲妻が打った。9人のヴァルキュリャが空を飛ぶのが見え、その中にはシグルーンがいた。嵐は弱まり、船団は無事に接岸する。ヘルギは戦で死ぬが、シグルーンに会うためにヴァルホルから墓へと一度戻ってくる。詩の最後では、後にシグルーンは嘆きのあまり死んだと語られる。エピローグでは、「今は、老婆のたわごとだと思われている」が、「人は生れ変わるもの、と昔は信じられてい」て、「ヘルギとシグルーンは」また別のヘルギとヴァルキュリャ、つまりハッディンギャルの勇士ヘルギとハルフダンの娘カーラに「生れ変わったといわれている」と語られる。また、この2人の話は『カーラの歌』(現存しない)で語られると述べられる。
※この「フンディング殺しのヘルギの歌 その二」の解説は、「ワルキューレ」の解説の一部です。
「フンディング殺しのヘルギの歌 その二」を含む「ワルキューレ」の記事については、「ワルキューレ」の概要を参照ください。
- フンディング殺しのヘルギの歌 その二のページへのリンク