フリソデウオ科とは? わかりやすく解説

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フリソデウオ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/25 08:30 UTC 版)

フリソデウオ科
ユキフリソデウオ Zu cristatus
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : アカマンボウ上目 Lampridiomorpha
: アカマンボウ目 Lampriformes
: フリソデウオ科 Trachipteridae
本文参照

フリソデウオ科(Trachipteridae)は、アカマンボウ目に分類される類である。英語ではribbonfishと呼ばれ、和名と同様にスリムで帯のような形態から名付けられた。ふつう深海に住む(ただし底生魚ではない)ため、生きた姿を目撃されることは滅多にない。

長くて平たいテープのような体、短い頭、小さい口、貧弱な歯等の身体的な特徴から見分けられる。長い背びれは、背中のほとんどを覆っており、尻びれは持たない。尾びれはないこともあるが、ある場合には2つの鰭条の束からなり、そのうち上部のものは長く上方を向いている。胸びれは小さく、腹びれは数本の鰭条からなる場合もあるが、1本の長い鰭条からできていることもある。側線に沿ってとげがあり、皮膚には多数のこぶがある[1]。フリソデウオ科の魚は、深海魚が持つ性質を全て備えている。特にひれやそれに繋がる膜は、非常に繊細でもろい。若い個体では鰭条は非常に長く、付属器官が付いていることもある。

標本大西洋地中海で採集されているほか、ベンガル湾モーリシャス太平洋でも見つかっている。大西洋産の標本は主にアイスランドスカンディナヴィアオークニー諸島スコットランド等で採集されたものである。北大西洋のは英語では"deal fish"、アイスランド語では"vogmar"、スウェーデン語では"vagmar"として知られ、長さは1.5mから3.5mである。冬季には強風に乗って海岸近くまで打ち寄せられることもある。例えば、サケガシラは、台湾墾丁(ケンティン)海岸で2007年11月に生きたまま発見されたが、側部に10cm程の傷を負っており、深海に戻された。

台湾では、サケガシラは海底の変化を敏感に感じ取る能力を持っており、大きな地震の前触れとして現れると信じられており、「地震魚」と呼ばれている。

テンガイハタ

FishBaseによると、3属10種が存在しているとされる。和名は本村 (2024)に従う[2]

  • サケガシラ属 Trachipterus
    • サケガシラ Trachipterus ishikawae
    • テンガイハタ Trachipterus trachypterus
    • Trachipterus altivelis
    • Trachipterus fukuzakii
    • Trachipterus jacksonensis
    • Trachipterus arcticus
  • フリソデウオ属 Desmodema
  • ユキフリソデウオ属 Zu
    • ユキフリソデウオ Zu cristatus
    • Zu elongatus

出典

  1. ^ Olney, John E. (1998). Paxton, J.R. & Eschmeyer, W.N.. ed. Encyclopedia of Fishes. San Diego: Academic Press. p. 158. ISBN 0-12-547665-5 
  2. ^ 本村浩之.(2024).「日本産魚類全種目録.これまでに記録された日本産魚類全種の現在の標準和名と学名」.Online ver. 25.

フリソデウオ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 22:44 UTC 版)

アカマンボウ目」の記事における「フリソデウオ科」の解説

フリソデウオ科 Trachipteridae はサケガシラ・テンガイハタ・フリソデウオなど3属10種で構成され北極海を含む全世界海洋分布するリュウグウノツカイ科と関係が近い。 体は側扁し、眼が大きい。もたないもの、脱落性円鱗あるいは櫛鱗覆われるものまでさまざま。臀鰭欠き背鰭基底は非常に長い尾鰭上葉のみで構成され、体に対し上向き角度を成す。肋骨欠き浮き袋退化的サケガシラ属 Trachipterus フリソデウオ属 Desmodema ユキフリソデウオ属 Zu

※この「フリソデウオ科」の解説は、「アカマンボウ目」の解説の一部です。
「フリソデウオ科」を含む「アカマンボウ目」の記事については、「アカマンボウ目」の概要を参照ください。

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