FCC (スペインの企業)とは? わかりやすく解説

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FCC (スペインの企業)

(フォメント・デ・コンストルクシオネス・イ・コントラータス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 08:18 UTC 版)

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FCC
Fomento de Construcciones y Contratas, S.A.
マドリードのメインオフィス
種類 公開会社
市場情報 BMADFCC
本社所在地 スペイン
08007
Calle Balmes, 36, バルセロナ
設立 1900年 (121年前) (1900)
業種 建設
代表者 パブロ・コリオ(CEO
売上高 €6,158 million(2020年)
従業員数 59,746人(2020年)
外部リンク コーポレートサイト(英語)(スペイン語)
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FCC西: Fomento de Construcciones y Contratas, S.A.)は、スペインバルセロナに本拠を置く総合建設会社である。

概要

正式名称はフォメント・デ・コンストルクシオネス・イ・コントラータス。メインオフィスはマドリードバルセロナにある[1]ヨーロッパ南北アメリカを中心に、環境サービス、統合水管理、インフラストラクチャーなどの事業を展開。2016年まではスペイン株式市場において最も重要な取引指標であるIBEX 35の銘柄の1社であった。マドリード証券取引所上場企業(BMADFCC)。

沿革

1900年、フォメント・デ・オブラス・イ・コンストルクシオネス(FOCSA)が建設会社として設立。1911年にバルセロナ下水道の浄化・保守サービスで環境サービス事業に参入。1992年、コンストルクシオネス・イ・コントラータスと合併し、フォメント・デ・コンストルクシオネス・イ・コントラータス(FCC)となった[2]

  • 1900年 フォメント・デ・オブラス・イ・コンストルクシオネス(Fomento de Obras y Construcciones、FOCSA)がバルセロナで設立。建設事業を開始
  • 1911年 バルセロナで下水道の浄化・保守サービスを開始し、環境サービス事業に参入
  • 1925年 ポルトランド・バルデリーバス(Portland Valderrivas)がマドリードセメント事業を開始
  • 1944年 コンストルクシオネス・イ・レパラシオネス(Construcciones y Reparaciones)がマドリードで設立 ※後のコンストルクシオネス・イ・コントラータス(Construcciones y Contratas)
  • 1991年 ガリシア州ビーゴにて、統合水管理事業に参入
  • 1992年 FOCSAとコンストルクシオネス・イ・コントラータスが合併し、フォメント・デ・コンストルクシオネス・イ・コントラータス(Fomento de Construcciones y Contratas、FCC)となる。
  • 2002年 ポルトランド・バルデリーバスを統合

事業内容

主に、環境サービス(売上高の47%)、統合水管理(同19%)、インフラストラクチャー(建設(同26%)、セメント(同6%))の3部門から成る[3]

環境サービス

FCCメディオ・アンビエンテ(FCC Medio Ambiente:スペインポルトガル)、FCCエンバイロンメント(FCC Environment:イギリス)、FCCエンバイロンメントCEE(FCC Environment CEE:中欧東欧)、FCCエンバイロンメンタル・サービシズ(FCC Environmental Services:アメリカ)などの子会社を通じて事業展開。都市ごみ収集、街路清掃、産業廃棄物処理・リサイクル、下水道網のメンテナンスなどを実施[3][4][5]

スペインポルトガルイギリスオーストリアハンガリーポーランドチェコスロバキアルーマニアセルビアアメリカで事業展開。廃棄物処理事業者として世界7位、スペインで1位、中欧東欧で1位、イギリスで5位[3]

統合水管理

アクアリア(Aqualia)のブランドで事業展開。生活用水から工業・農業用水に至る水利用サービスの統合管理、運用・保守・技術支援サービス、水インフラの設計・建設・資金調達などを実施[3][4][5]

スペインポルトガルフランスイタリアチェコルーマニアアルジェリアチュニジアエジプトサウジアラビアUAEカタールオマーンメキシココロンビアエクアドルチリで事業展開。世界10位、ヨーロッパで4位、スペインで1位[3]

インフラストラクチャー

建設事業

FCCコンストルクシオン(FCC Construcción)を通じて事業展開。鉄道・空港・港湾・水管理インフラなどの設計・開発・保守、コンセッションに加え、ユニークな建造物・スポーツ施設・医療機関など、高度な専門性が求められる建設プロジェクトにも多数参画[3][4][5]

スペインポルトガルイギリスアイルランドフランスイタリアベルギーオランダノルウェールーマニアエジプトサウジアラビアカタールアメリカカナダメキシココスタリカパナマコロンビアペルーチリブラジルで事業展開。建設会社としてヨーロッパで15位、スペインで4位[3]

セメント事業

上場子会社のポルトランド・バルデリーバスを通じて事業展開。マドリードにある生産プラント「エル・アルト(El Alto)」は、ヨーロッパで2番目に大きいセメント工場である[3][4][5]

スペインイギリスチュニジアアメリカで事業展開。スペインにおける生産量は1位、チュニジアでも上位[3]

  • 事業開始:1925年 ※ポルトランド・バルデリーバスとして
  • 従業員:1,036人
  • 地域別売上比率:スペイン62%、チュニジア15%、その他23%

国際展開

世界30ヵ国以上に拠点を置き、売上高の40%(イギリス11%、その他ヨーロッパ18%、南北アメリカ4%、中東北アフリカ7%)はスペイン国外からのものである。1990年代の終わり頃から本格的に国際展開を推進し、現在ではイギリスポルトガルメキシコ中米諸国、ペルーサウジアラビアカタール等で大きな存在感を示している。近年成長している市場は、ラテンアメリカアメリカ中東アフリカである[6]

主なプロジェクト

リヤド地下鉄(サウジアラビア)
  • FCC(35.8%)主導のコンソーシアムが事業推進。リヤド地下鉄の4号線、5号線、6号線の建設(総距離65キロメートル、25駅、高架橋24ヵ所)[7]。4号線はリヤド国際空港まで延伸工事中。スペインの建設プロジェクト史上最大級の契約。
パナマ地下鉄(パナマ)
  • FCC(50%)主導のコンソーシアムが事業推進。地下ルートの設計にはバルセロナ地下鉄、セネール(SENER)、アジェサ(Ayesa)も参画(総距離13.7キロメートル、13駅)[7]
エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ(スペイン)
ダブリン空港(アイルランド)
  • ダブリン空港の北側に10L/28R滑走路を建設中(全長3,110メートル)。
  • 5,000立方メートルの容量を有する3つの二重壁貯蔵タンクの建設。

脚注

  1. ^ FCC - Contact”. FCC. 2021年6月閲覧。
  2. ^ FCC - History”. FCC. 2021年6月閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i Corporate presentations 2021”. FCC. 2021年6月閲覧。
  4. ^ a b c d FCC - Presentation”. FCC. 2021年6月閲覧。
  5. ^ a b c d FCC - Strategy”. FCC. 2021年6月閲覧。
  6. ^ FCC - Global presence”. FCC. 2021年6月閲覧。
  7. ^ a b スペインの企業が世界を造る”. スペイン国政府・外務協力省. 2014年11月閲覧。

外部リンク




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