フェルキッシュという語の成立史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/20 23:14 UTC 版)
「フェルキッシュ」の記事における「フェルキッシュという語の成立史」の解説
「民族的」と訳される場合もある形容詞フェルキッシュ(独: Völkisch)は「民族、国民、民衆」と訳される同系の名詞フォルク (独: Volk)の派生語である。20世紀中頃から、フェルキッシュは古めかしい表現になり、ドイツ本国においても稀にしか使われなかった(古語)。 派生元の語フォルクにおいて歴史的に広い意味を持つ二三の用例が現れていた。社会的に定義された人間集団に関する名称としての軍人 (Kriegsvolk)、民族的集合体としての国民(「我々は一つの民族だ(ドイツ語版) (Wir sind ein Volk)」‐東独崩壊時のライプツィヒ月曜デモのスローガン)として登場している。フォルクは19世紀のドイツにおいて、愛国者フリードリヒ・ルートヴィヒ・ヤーン(ドイツ語版)、愛国詩人エルンスト・アルント、哲学者ヨハン・ゴットリープ・フィヒテに見られるようにフランス革命の反応として使われた。1811年において形容詞フェルキッシュはドイツ人として訳されるドイチュ(独: deutsch)に関する注釈として用いられていた。1875年に愛国的著作家ヘルマン・フォン・プフィスター(ドイツ語版)は「国民の」と訳されるラテン語に由来するナツィオナール(独: national)をドイツ語化した表現としてフェルキッシュを用いた Völkischの接尾辞 -isch は低く見なす意味を示すドイツ語の構成要素である。接尾辞でも -lich はそのような意味を持たない(参照:kindisch 子供っぽい、幼稚な– kindlich 子供の、あどけない、天真爛漫な)。
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