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ファーガス・ミラー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/12 07:22 UTC 版)

ファーガス・ミラー
Fergus Millar
生誕 (1935-07-05) 1935年7月5日
スコットランドエディンバラ
死没 2019年7月15日(2019-07-15)(84歳没)
イングランドオックスフォード
国籍 イギリス
研究分野 古代史
研究機関 ロンドン大学
オックスフォード大学
出身校 オックスフォード大学
主な業績 共和政ローマ民主政論
影響を
受けた人物
J・G・A・ポーコック
クェンティン・スキナー[1]
影響を
与えた人物
メアリー・ビアード
プロジェクト:人物伝
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サー・ファーガス・グラハム・バーソロミュー・ミラー(Sir Fergus Graham Burtholme Millar, 1935年7月5日 - 2019年7月15日[2])は、イギリス古代ギリシア・ローマ史学者。1976年イギリス学士院フェローに選出されると、オックスフォード大学キャムデン記念古代史教授1984年2002年)を務め、2010年にはナイト・バチェラーに叙任された[3]

古典の分野で2005年イギリス学士院よりケニオンメダル英語版を受賞しており、20世紀の最も著名な古代史家の一人に数えられる。

経歴

オックスフォード大学のトリニティ・カレッジオール・ソウルズ・カレッジで指導を受け、古代史と哲学を学ぶ。

1958年卒業、1962年に博士号を取得。以後、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの古代史教授を経て、1984年オックスフォードの古代史教授に就任。ブレーズノーズ・カレッジ (オックスフォード大学)フェロー[4]。2002年まで、オックスフォード大学キャムデン記念古代史教授の地位にあった。

また、1975年から1979年までローマ学会誌の編集者をしており、1992年から1993年まで英国古典学会の学会長となり、1976年研究員に選ばれて以来、英国アカデミーの様々な役職に就いている。そして、古代ローマギリシア史の権威であり、その評価にはオックスフォードヘルシンキの名誉学位が含まれ、また海外の学会の会員にも選出されている。

業績

彼の最初の著書は『ディオ・カッシウスの研究』であり、これによって学問的名声を築き、著書『近東ローマ』では、アジアではローマ文化は栄えなかったとする既成の歴史観を一新した。

帝政ローマ時代の主に近東の属州ローマ皇帝の研究だけに留まらず、共和政ローマノビリタス(貴族)支配を説明したマティアス・ゲルツァーらのパトロネジ論を批判し、民会における市民の自由意志を従来説よりも認め、共和政ローマは寡頭政ではなく民主政であったとする説をThe Crowd in Rome in the Late Republic(共和政後期のローマの群衆)1998年)で発表した[5]。他にはThe Roman Republic in Political Thought(政治思想としてのローマ共和政)2002年)などが挙げられる。

2010年には、女王陛下誕生記念日に騎士に叙せられた。

脚注

  1. ^ 藤井, p. 66.
  2. ^ Guardian.
  3. ^ Cornell.
  4. ^ 井上, p. 499.
  5. ^ 藤井, p. 61.

参考資料




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