ピンク映画、成人映画との違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 17:39 UTC 版)
「日活ロマンポルノ」の記事における「ピンク映画、成人映画との違い」の解説
日活ロマンポルノは、人材・作風などから、大蔵映画などのピンク映画とそれなりに関連性があるが、ほぼ別物と言って良い。ロマンポルノは予算がピンク映画に比べて潤沢であり、日活社有のスタジオが利用でき、俳優・監督なども事実上の日活専属が多かった事から、ピンク映画とは大幅にカラーが異なるものであった。また中小のピンク映画会社の女優や監督など、優秀な人材が日活にヘッドハンティングされる事もあり、決して対等・良好な関係とは言えなかった。ただ、アダルトビデオが普及し始めた1980年代後半以降、諸般の事情からロマンポルノにピンク映画出身の監督が次々に進出するようになり、垣根は取り払われていった。加えて、早くから行われていたピンク映画買い取り作品も、当初の丸投げから末期には共同制作に近い形になっており、今日では多くが日活に著作権が移ってロマンポルノとしてビデオ化などがされているため、区別が困難になっている。いちおう、マークに「日活配給」と出る作品が外部作品(内部作品は日活製作配給)とされており、日活撮影所も一切使用されていない(そもそもピンク映画は、予算的にスタジオにセットを組むという発想が最初からないものが多い)といわれるが、再末期作品には、日活専属のカメラマンや照明技師の名がクレジットされているものもある。また、れっきとした日活撮影所での内部作品に招かれたピンク出身監督としては中村幻児がいる。
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