ビーグル号航海記とは? わかりやすく解説

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ビーグルごうこうかいき〔‐ガウカウカイキ〕【ビーグル号航海記】


ビーグル号航海記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/13 02:21 UTC 版)

フエゴ人に迎えられるビーグル号

ビーグル号航海記』(びーぐるごうこうかいき: The Voyage of the Beagle、1839年初版, 1845増補改訂版)は、チャールズ・ダーウィン(1809-1882)の旅行記。

若きフィッツロイ艦長率いる軍艦「ビーグル号」の2度目の航海に若い博物学者として参加。1831年から1836年の5年間かけての世界一周で見た南米や太平洋の島の地形・地質・気候・生物・人物などについて幅広く記述している。その中で生物の適応放散、種の消長の理由、アンデス山脈の隆起やサンゴ礁の沈降について考察している。さらに当時の原住民の暮らしの一端や、西欧からの入植状況についても感想を交えながら紹介している[1]

ビーグル号の世界一周航路

内容

主に以下のような内容をふくむ[1]

ダーウィンフィンチ
  • 第十七章 ガラパゴス諸島[18] 9月15日、ダーウィンフィンチ類、おおきなカメ海産のトカゲ陸産のトカゲ、各島の種、または品種の差異、獲得性として人をおそれること、など
  • 第十八章 タヒチとニュージーランド[19] 10月20日、住民の道徳の状態、「ヨーロッパで、これほど陽気な幸福そうな顔をした群集を、この半数も集めることは困難であろう」(タヒチ)。野生化したイギリス産の雑草、ニュージーランド婦人の葬式、など
  • 第十九章 オーストラリア[20] 1836年1月12日、原住民が次第に絶滅してゆくこと、社会状態、ヴァン・ディーメンズ・ランド(タスマニア)不愉快な国土の様子、など
  • 第二十章 キーリング島―さんご礁の形成[21] 4月1日、さんご礁を形成するさんご虫の生息し得る深さ、裾礁が堡礁へ、さらに環礁への移りゆき、沈降と隆起との地図、など
  • 第二十一章 モーリシャスよりイギリスへ[22] 4月29日、火山弾、熱帯風光の華麗、10月2日 イギリスへ帰着、など
  • 索引[23]

主な訳書

  • チャールズ・ダーウィン『ビーグル号航海記』 島地威雄訳、岩波文庫(上中下), 1959-1961
  • 『ビーグル号世界周航記 ダーウィンは何をみたか』 荒川秀俊訳、築地書館, 1975/講談社学術文庫, 2010(編訳版)
  • 『ビーグル号航海記』 内山賢次訳、グーテンベルク21電子書籍・編訳版), 2015
  • 『新訳 ビーグル号航海記』 荒俣宏訳、平凡社(上下), 2013
    • 新版『完訳 ビーグル号航海記』、平凡社ライブラリー(上下), 2024
    • 別版『ダーウィン先生地球航海記』、平凡社(全5巻), 1995。内田春菊挿絵(児童向け)

関連文献

リチャード・L・マークス、竹内和世訳、白揚社, 1992

脚注

  1. ^ a b 島地威雄 1961
  2. ^ Online p.10
  3. ^ Online p.28
  4. ^ Online p.48
  5. ^ Online p.72
  6. ^ Online p.90
  7. ^ Online p.115
  8. ^ Online p.132
  9. ^ Online p.151
  10. ^ Online p.186
  11. ^ Online p.213
  12. ^ Online p.240
  13. ^ Online p.261
  14. ^ Online p.282
  15. ^ Online p.300
  16. ^ Online p.322
  17. ^ Online p.346
  18. ^ Online p.381
  19. ^ Online p.411
  20. ^ Online p.440
  21. ^ Online p.461
  22. ^ Online p.492
  23. ^ Online p.516

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