ヒ酸塩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/17 03:20 UTC 版)
ウィキメディア・コモンズには、ヒ酸に関連するカテゴリがあります。 ヒ酸塩(ひさんえん、英: arsenate)には、正塩および水素塩/酸性塩(ヒ酸水素塩、hydrogenarsenate、 ヒ酸二水素塩、dihydrogenarsenate)が存在し、ヒ酸水溶液に計算量の水酸化物を溶解し濃縮すると析出し、また可溶性の金属塩水溶液にヒ酸ナトリウム水溶液またはヒ酸水素ナトリウム水溶液を加えると不溶性のヒ酸塩であれば沈殿する。 二ヒ酸(H4As2O7)は二リン酸とは異なり加熱脱水では得られず、ヒ酸水素塩を加熱脱水することにより塩として得られる。 2 Na 2 HAsO 4 ⟶ Δ Na 4 As 2 O 7 + H 2 O {\displaystyle {\ce {2Na2HAsO4\ {\overset {\mathit {\rm {\Delta }}}{\longrightarrow }}\ {Na4As2O7}+H2O}}} 2 CaHAsO 4 ⟶ Δ Ca 2 As 2 O 7 + H 2 O {\displaystyle {\ce {2CaHAsO4\ {\overset {\mathit {\rm {\Delta }}}{\longrightarrow }}\ {Ca2As2O7}+H2O}}} ヒ酸ナトリウム(Na3AsO4)水溶液は塩基性(pH〜12)、ヒ酸水素ナトリウム(Na2HAsO4)水溶液は弱塩基性(pH〜9)、ヒ酸二水素ナトリウム(NaH2AsO4)水溶液は弱酸性(pH〜4.4)を示す。ヒ酸カルシウム(Ca3(AsO4)2)は殺虫剤、ヒ酸ナトリウムは除草剤などに用いられるが作物に対する薬害が著しい。 正塩はアルカリ金属塩およびアンモニウム塩は水に可溶であるが、アルカリ土類金属塩その他のものはほとんどが水に難溶性である。 ヒ酸カルシウム (Ca3(AsO4)2) ヒ酸ナトリウム (Na3AsO4)
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